２人　「みんにゃー！　今日はあちき達のライブに来てくれて、ありがとにゃー！」
來栖　「でも残念にゃがら、そろそろお別れの時間だにゃ」
花海　「寂しいのはあちき達もおんにゃじだにゃ」
來栖　「だ・け・どー！　あちき達のライブに来ておいて、
　　　　しけた顔で帰らせる訳にはいかにゃいにゃ」
花海　「ここで！」
２人　「にゃんともビッグなお知らせがあるにゃー！」
來栖　「にゃんと……」
花海　「にゃんと……」
２人　「にぇんまつにおこにゃわれる、にゃん界スーパーアイドル決定戦に
　　　　あちき達じぇみにゃんがにょみぇーとされたにゃー！」
花海　「次のシングルに投票権が付くから、みんにゃ投票よろしくにゃ」
來栖　「あちき達にせーっかく貢げるチャンスにゃんだから、本気だしにゃさいにゃー！」
花海　「良いお返事だにゃ」
２人　「にゃはーん！　これで、にゃん界のトップアイドルの座はあちき達
　　　　じぇみにゃんがいただきにゃー！」

來栖　「いてっ」
花海　「こら動くなって！」
來栖　「だって……」
花海　「ったく……よしっ」
來栖　「ごめんね、助かったよ」
花海　「はぁ……ったく、レイムが強いのはわかるけど、
　　　　毎度毎度突っ込んでいきすぎなんだよ。
　　　　学習しろ。　あんなでかいドラゴン、ちゃんと作戦練ってからいかねーと……」
來栖　「ふふっ」
花海　「笑い事じゃないだろ」
來栖　「ごめんごめん。　でも、怪我したらアルムが回復してくれるし。
　　　　いやーほんと魔法って凄いよね、俺にはさっぱり」
花海　「見た目だけは、魔法使いの方が似合うけどな」
來栖　「アルムも見た目だけは俺より剣が似合うよ？」
花海　「うっせ」
來栖　「ははは。　でも、お前に怪我がなくて良かった」
花海　「レイム……」
來栖　「俺は魔法が使えないから、アルムが怪我しないうちに早く倒さなきゃって、
　　　　心配で突っ込んでいっちゃうんだ。」
花海　「それ……俺のせいにして学習しないつもりだろ」
來栖　「あは〜、ばれた？　作戦とかってどうも苦手でさー。
　　　　身体より先に頭が動くっていう意味が分からない」
花海　「お前なぁ……」
來栖　「でも、アルムが心配なのは本当だよ？」
花海　「はいはい。　でも、俺だってレイムに怪我して欲しくないし、
　　　　あんまり心配かけさせんなよ」
來栖　「ふふ、はーい」
花海　「ほら、じゃあ行くぞ。　そろそろ体力限界……」
來栖　「うん」
２人　「俺が守ってやらないとなー」

來栖　「転校生さん？　どないしはったん、お地蔵さんみたいに固まって」
花海　「次体育やからはよ更衣室行かはらな。　迷子にでもならはった？」
來栖　「ひょっとして、体操服忘れてしもたん？　ってなんや、ちゃんと抱えたはるやん 」
花海　「それとも中身間違えてしもたん？　ちょっと見して」
來栖　「……あら、どないしはったん、これ。　ドロドロやないの。　まるで……」
２人　「誰かに土足で踏まれてしもたみたいやなぁ」
花海　「可哀想に。　一体誰がこんな酷いことしはったんやろ」
來栖　「あら嫌やわ〜、そんな怖い顔しはって。
　　　　ひょっとしてうちらがやったとでも言いたいん？」
花海　「さすが都会から来た転校生さんは何にも知らへんねんなぁ」
２人　「うちら西園寺家に逆らって、平和な学校生活送れると思わんといてな」
來栖　「ほな、授業に遅れてまうからうちらは先に行かせてもらいますね」
花海　「洗えば少しは落ちるんちゃいます？　今日はぬくいし、多少濡れてても構いまへんやろ」
２人　「ほな、また後で」

花海　「スッキリしゃはった？」
來栖　「ええ、あの顔。　ほんま最高やったわ」
花海　「怖い人。　でも、最近はえらいあのおもちゃが
　　　　お気に入りみたいでちょっと妬けてしまいますわ」
來栖　「ふふ、何を言わせたいん？」
花海　「わざわざあんな一般生徒に構ってあげてるんやさかい、
　　　　ご褒美くれはってもええんちゃいます？」
來栖　「そやねぇ。　でも、こんなところやなくて、夜にお部屋でゆーっくりお話ししましょか」
花海　「ふふ、相変わらず焦らすのが上手で困りますわ。　ほな、楽しみにしとりますね 」